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SIMフリースマートフォンとは?
本記事では「SIMフリースマートフォン」および「キャリアスマホ」との違いについて解説します。
この2つの違いを知れば、SIMフリースマートフォンがいかに優れているかが分かります。
SIMフリースマートフォンについてとその特徴
ざくっと答えを言うと、キャリアショップで売られておらず、ネットショップや家電量販店などでスマホ単体で販売されているスマートフォンのことをSIMフリースマートフォンと呼んでいます。(一部SIMフリーではないものもあるので注意)
これに対して、2022年冬春モデル、2023年夏モデルなどと言われているように、大手キャリアで取り扱われるスマートフォンはキャリアスマホと呼ばれています。
キャリアスマホとは異なり、SIMフリースマートフォンには以下の特徴があります。
- 必要最低限のアプリのみ
- 端末側が対応していれば各社のSIMが利用可能
- 用途に応じて様々な機種がある
必要最低限のアプリのみ
キャリアスマホと比べると初期状態でインストールされているアプリの数も少なく、邪魔なキャリア独自アプリが入っていません。シンプルにGoogleのサービスのみを利用可能です。
アプリ一覧を極力減らしたい方はSIMフリー版をおすすめします。
端末側が対応していれば各社のSIMが利用可能
また、SIMフリーなこともあり、端末側が対応していればどんなSIMも挿して利用することが可能です。他社にNMPしても端末を継続利用することも簡単にできます。
用途に応じて様々な機種がある
また、キャリアスマホは年々ラインナップが減ってきているかのようにも見えるくらい、取り扱う機種が減っていっています。Androidスマホがほしい方は、選べるスマホが限定的です。
しかし、SIMフリースマホならかなり豊富な種類があるので、用途に合わせて自分に合ったスマホを選ぶことが可能です。高性能が不要な方は性能を落として低価格なスマホを選ぶこともできるのでよりリーズナブルになります。
個人的な感想ですが、「コスパ良い」と言われているスマホは当たりが多い印象です。
詳細は次のメリット・デメリットの項で見ていきましょう。
SIMフリースマートフォンのメリット
- キャリア独自アプリが少なく動作がサクサク
- デュアルSIM構成が組みやすい
- 多種多様なスマホがある
メリット1:キャリア独自アプリが少なく動作がサクサク
キャリア独自のアプリがないことはいろいろ良い影響を与えており、かなり多くのメリットがあります。
- バックグラウンドで動作しているアプリが少ないので、動作が快適。
- バックグラウンドで動作しているアプリが少ないので、バッテリー持ちが良い
- 初期状態からストレージの空きが多い
これらは地味なのですが、かなりありがたいですよね。
キャリアのスマホを使っていて「Androidはなんか動きがもっさりしているな・・・」と思っている方はキャリア独自のアプリが入っていること、使っていることが原因の可能性もあります。
iPhoneは抜群に性能が良いので、もっさり感を感じることはあまりないのかなと感じます。当然Androidにも10万越えの高性能な端末もあるので、そこまで影響を感じない端末もあります。
メリット2:デュアルSIM構成が組みやすい
SIMフリースマホはSIMロック解除されているのが前提であり、様々なキャリアで利用することが可能です。
また近年のスマホであれば多くのスマホがデュアルSIMに対応しているので、2回線利用するのも簡単です。
例えば下記画像はOPPO Reno7 aというスマホのスペック一覧を抜粋したものですが、SIM1とSIM2と記載のあるようにSIMフリー版はSIMカードを2枚入れることが可能です。(nanoSIM+eSIM構成も可能です。)
しかし、注意書きされてるようにこの機種はau/UQ mobile/ワイモバイルから販売されるものはシングルSIMのみの対応となっています。
つまり、同じスマートフォン本体でありながらも、キャリアから販売されるスマホはキャリア独自の機能制限が入れられているということになります。
また、機種ごとに受信できる電波の周波数帯も異なるので、より多くの周波数帯に対応し始めているSIMフリースマホの方を選ぶべきと感じます。
使い勝手の観点からもSIMフリースマホの方を選ぶのが望ましいでしょう。
回線障害が起きると通信ができない状態になりますが、デュアルSIM構成で回線を冗長化しておけば障害の起きていない回線側に切り替えて通信を継続することができます。
近年ではおサイフケータイや〇〇Payを含め、ますます通信が必須なサービスが増えていくので、回線の冗長化は必須レベルになっていくと思われます。
メリット3:多種多様なスマホがある
例えばドコモから発表された「2022-2023 docomo Collection」ではAndroid端末は6機種になります。メーカーでいうとGalaxyのサムスン、Xperiaのソニー、arrowsの富士通、AQUOSのシャープと、たったの4メーカーしかありません。
しかし、SIMフリースマホでは、上記はメーカーに加えてGoogle、Xiaomi、OPPO、motorola、ASUSとさらに選べる範囲が広がります。
そして選べる機種が多いので、無駄に高いスマホを購入する必要はなくなりますし、自身の使い方に合ったスペックのスマホを選ぶことが可能になります。
SIMフリースマホのメリットまとめ
メリット | 要約 |
---|---|
キャリア独自アプリが少なく動作がサクサク | キャリアアプリを使う必要は全くなく、むしろGoogleサービスと機能自体は同じだったりする。しかも削除できないため、バックグラウンドで常に動作していたりするため、メモリやストレージを無駄に消費してしまっている。 |
デュアルSIM構成が組みやすい | 通信を使ったサービスが当たり前になってきたこともあり、通信障害への対策は必須と考える。デュアルSIMが使えるスマホ、受信できる周波数帯がより多いSIMフリースマホを選ぶ方が望ましい。 |
多種多様なスマホがある | 自身の使い方に合ったスペックのスマホを選べる。それにより価格を抑えたり、逆にさらにハイパフォ-マンスの機種を選べたりする。 |
SIMフリースマートフォンのデメリット
続いてSIMフリースマホのデメリットを見ていきます。
- 安物には注意
- 今使っているSIMカードが使えるか確認が必要
- スマホの初期設定を自分で行う必要がある
デメリット1:安物には注意
安い機種は性能がかなり低いことがあり、日常生活でも不便なくらいのスマホもあります。
「LINEを開くのでさえもっさりしてて遅い」
「写真を保存できる枚数が少なすぎる」
と言った声を聞くこともあるので、より入念にスペックを確認することが重要になります。
キャリアスマホであればある程度の性能を持ったものだけをラインナップしているので一定の品質は保てると思いますが、SIMフリースマホは少し注意が必要です。
デメリット2:今使っているSIMカードが使えるか確認が必要
スマートフォンは、それぞれ受信できる電波の周波数(バンド)が決まっています。また、SIMカードは事業者ごとに通信に使う電波の周波数が定められています。
大手キャリアでスマホを購入する場合、例えばドコモの場合は、ドコモのSIM+ドコモから販売されている機種を選んでいたので、電波の周波数までを確認する必要はなかったのですが、SIMフリー版の場合は確認する必要があります。
回線種類 | 主要な周波数バンド |
---|---|
ドコモ回線 | 4G:1/3/19 5G:n78/n79 |
au回線 | 4G:1/3/18 or 26 5G:n77/n78 |
ソフトバンク回線 | 4G:1/3/8 5G:n77 |
例えば、4Gの場合周波数バンド1,3,19に対応しているとドコモ回線が利用可能な端末だと言えます。1,3,8に対応しているとソフトバンク回線に対応した端末と言えます。
デュアルSIM構成を考えると、スマホ本体が1,3,8,19に対応している場合は、ドコモ回線とソフトバンク回線でデュアルSIM構成を組んでもどちらも利用できるという判断ができます。
近年のSIMフリースマホの多くは上記3キャリアの周波数バンドへの対応しているものが多いのですが、たまに対応していない周波数バンドがあるので簡単にでも確認しておきましょう。
デメリット3:スマホの初期設定を自分で行う必要がある
SIMフリースマホは、様々な事業者のSIMカードを入れて利用することを想定されているので、SIMカードを入れただけでは通信ができず、初期設定としてAPN設定(アクセスポイントネットワーク)が必要になります。
(SIMカードがセットされるとAPN設定が自動で行われる端末も一部あります。)
やり方は各格安SIM事業者(MVNO)で記載があるので迷うことはありませんが、スマートフォンに疎い方にとっては少々面倒臭いと感じるものだと思います。
やってみると意外と簡単で1分2分で終わるので、ぜひ節約のためにもチャレンジしてみてください。
【参考】APN設定の仕方(タップで広がります)
プリセットが無い場合は、右上の「+」を押してAPN設定を入力しましょう。
お疲れさまでした。あとは新SIMカードの開通を終えると、無事に通信ができるようになります。
SIMフリースマホのデメリットまとめ
メリット | 要約 |
---|---|
安物には注意 | 機種が多く性能が低すぎる端末もあるので、機種を選ぶ際は注意が必要です。 |
今使っているSIMカードが使えるか確認が必要 | スマホ本体が受信できる電波の周波数バンドと、契約している通信事業者(SIMカード)が通信で利用する電波の周波数バンドが合っていないと通信できない場合があるので購入する前に確認が必要です。 |
スマホの初期設定を自分で行う必要がある | SIMフリースマートフォンではAPN設定をユーザー側で行う必要があるので、キャリアスマホに比べて手間がかかります。とはいえ1分2分で完了できるので、慣れれば問題ありません。 |
SIMフリースマホを利用するデメリットに関しては、若干知識が必要になりますが事前に調べておけば全く問題ないレベルなので、数多くのメリットを受けることが可能です。
キャリアスマホ(大手キャリアで販売されているスマホ)の特徴
キャリアスマホはSIMフリースマートフォンと比べ、以下のような特徴があります。
- キャリア独自のアプリが入っている(削除できない)
- キャリア独自にカスタマイズ(キャリア仕様)されている
- その購入したキャリアでしか使えない
- キャリアショップで購入できる
1.キャリア独自のアプリが入っている
詳細はSIMフリースマホのメリット・デメリットの項で解説しますが、キャリア独自のアプリが初期状態からインストールされています。これらは基本的に削除することが不可能なアプリで、iPhoneよりもAndroidに多くインストールされている傾向があります。
僕がドコモのスマホを購入した時は、全く使わない「iコンシェル」「dフォト」「dマーケット」「ドコモ地図ナビ」などというアプリが山盛り入っていましたね。
キャリア独自のサービスを利用する方にはありがたいですが、そうではない方にとっては不要なアプリとなります。
AndroidであればGoogleフォトやGoogleマップといった必要最低限のアプリはインストールされているので、上記キャリア独自アプリは機能として重複してるので、一生邪魔なアプリを抱えたままになります。つまりRAM/ROMの圧迫につながっています。
(プリインストールアプリはややこしい作業をすることで削除する方法もあるにはあります。)
2.キャリア独自にカスタマイズ
SIMフリースマホが流行してきており、同じスマホ機種でもキャリア版とSIMフリー版があったりします。
SIMフリー版ではデュアルSIMに対応しているにもかかわらず、キャリア版はデュアルSIM非対応になっているものや、ROMサイズが異なっていたりと若干の差があるスマホも存在しています。
他には、スマホ本体にキャリアロゴを刻印していたり、起動時にキャリアのロゴマークが出てくるなどの独自カスタマイズがなされています。正直かっこ悪い・・・。
良い方にカスタマイズしてくれればよいものの、悪化させてしまっています。
3.その購入したキャリアでしか使えない
SIMフリースマホの反対を「キャリアスマホ」と呼ぶようにしていましたが、実はSIMフリーの反対は「SIMロック」です。
販売元のSIMカードしか使えないようにロックされてしまっています。
- ドコモで購入したスマホはドコモのSIMカードのみ使える
- auで購入したスマホはauのSIMカードのみ使える
- ソフトバンクで購入したスマホはソフトバンクのSIMカードのみ使える
という状態にされています。他社のSIMカードでキャリアスマホを利用する場合はSIMロックを解除する必要があります。
購入された時期によっては端末渡された時に既にSIMロック解除されているようです。
4.キャリアショップで購入できる
特徴と言って良いか分かりませんが、キャリアショップで手に入ります。最近ではSIMフリースマホに比べると入手先が限定的なので逆にレアかもしれませんね。
SIMフリースマホはどこで買える?
SIMフリースマートフォンは家電量販店やAmazon・楽天市場やメーカー直販店で購入することが可能です。
また、格安SIM事業者で端末セットで購入した製品もSIMフリースマートフォンなので、MNPで安くスマホ本体を購入できるIIJmioがおすすめです。
また、円安の影響で価格が高騰していることもあり、中古スマホ市場が盛り上がりつつあります。
にこスマ
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SIMフリースマートフォンのよくある質問
本記事のまとめ
本記事では、SIMフリースマートフォンについて解説してきました。
- キャリア独自アプリが少なく動作がサクサク
- デュアルSIM構成が組みやすい
- 多種多様なスマホがある
- 安物には注意
- 今使っているSIMカードが使えるか確認が必要
- スマホの初期設定を自分で行う必要がある
キャリアスマホに比べると選べる機種の数も多く、またプリインストールされているアプリも少ないため動作が軽快であること。そしてデュアルSIM構成にも向いているため通信の冗長化も行いやすいです。
一方で、様々な選択肢があるため自身の利用しているSIMカードでは利用できないスマホを選ばないように注意することが必要です。